イタダキマス
イタダキ〼 4月号
2006年4月発行
発行:JA福井県中央会
身をもって知る、内ごはんの大切さ。
2005年夏。47歳の誕生日あたりから、東京への出向が決まった。18から大阪の大学で、卒業後そのまま東京で26歳まで過ごしたことはある。しかし、さすがにこの歳ではどうなのだろうとは思った。30代も、国内外出張は数多くその間、1年間東京ということもあったけど、辛い思い出というのはなかった。今回も「当時とは地の利が違うんだろうなあ」とか「知人は活躍してるだろうか」くらいの心配で、福井県を離れることにはまったく楽観していた。赴任が多い単身者なら、なおさら手慣れたことだろうし。ところが私の場合、ほぼ20年ぶりの単身である。まず変調をきたした原因が、他ならぬ「食」だった。後輩がグルメ誌の編集ということもあり、外食には苦労しないのだが1ヶ月もそんな生活をしていると、身体がおかしくなってきた。集中力に欠け、まっすぐに歩けない。エクササイズ雑誌の編集があわててジムと、パーソナルトレーナーを用意してくれる。そう、代謝が狂ってきていたのだ。スローフード、ロハスという言葉が東京で発信される意味がわかったような気がした。農業が近く、家ごはんが基本の福井県ではどうにも不思議だった言葉。地元のものを安全に、そのためには環境も大切にという基本に「なぜいまさら?」と思われる農家の方もいらっしゃると思う。農業と産業の業態の構図や、人員の問題は相変わらず解決しないが、産業ばかりじゃ国がおかしくなるよと発言してきたのは多くの農家の人々だ。マスコミは、構造改革のひずみばかりをおもしろおかしく伝えているが、その根元を今一度考えて欲しい。食卓の6割が輸入品なのだ。建物や、株式の問題も大切だが、国内の「食物」が無くなるかも知れないということにも、危機感を持って欲しいし、問題意識を保って欲しい。われわれの世代では、そんなことは無いのかも知れない。しかし、その日を向かえるかも知れないこども達は、社会的危機の中にその身をさらしているのだから。
コメント(0) | 2006年05月10日 08:50
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